Variable Tension Technology K&Tは30年間数千個のヴィンテージPICKUPを分解・検証。 時間経過により内部で複雑にコイル密度が変わる経年変化をワインディングで再現する。 巻き始めは超スロー、超ローテンション、続く数百回をスロー、ローテンション。 続いてはランダム巻きでのスローミッドテンションを施す事により、50年振りに失われていた高調成分を獲得。 手だけで巻く8種類のテンションとスタイルを1000回転ごとに変えていきシングルコイル1本だけで2時間かけて巻き上げ、マグネットとコイルの距離位相による音色の違いをうみだす。 無限のバリエーションの中から年代や機種などで微妙に変わる個性を再現する。
Lacquer Dipping / Wax Potting K&TのST、TL、JB、PB用シングルコイルピックアップには大変な時間をようしますが、コイルワインディング前に必ずラッカーディッピングを施しています。 ポールピースが錆びコイルにまで及ぶ断線事故をなくすためとマグネットとコイルの距離を調整してオリジナルの豊かなトーンを生かすためです。 またコイルワインディング後には特殊なワックスポッティングでハウリング防止と高い出力レベルを獲得しています。
MAGNETIC INDUCTION 医療用メーカーに特別に制作させた着磁機で着磁しています。 通常は安価で効率的なパルス式着磁機を使用します。 これは一旦電力を機器内に蓄え、瞬間的に高磁力に晒してほんの一瞬でマグネットに磁力を与える機構です。 スイッチ(ペダルが多い)を一瞬踏むだけである程度決まった磁力を与える事が可能です。 古き良き時代の直流式という非能率的なシステムを選択し、商用電力を一旦直流に変換し、ペダルを踏むとジワジワと磁力が上がり希望値にセットした磁力に仕上げられます。 かなり時間を要しますがそれだけの価値を持つ着磁法です。 ちなみに機器の価格はむしろ直流式の方が高額なのです。
DC RESISTANCE 【平行巻】 高出力、高感度を謳った製品の多数が安易にこれを増大し、理論値では大きくともアンサンブルに埋もれやすい、いわゆる「抜けない」サウンドとなっています。 【クロスポイント巻】 K&Tでは綿密な計算と膨大な資料の照合によりいたずらにこれを増大させず、磁力との絶妙なバランスを以て「聴こえがいいのに痛くない」トーンを得る事に成功しました。 無駄にコイルを巻かない分、ノイズも比例して激減しています。